アゼルバイジャンの民間航空機を「誤射」して「撃墜」?したロシアのプーチン大統領がやっと謝罪。ロシアに援軍として送られた北朝鮮軍兵士が捕虜になるまいと自決。ウクライナ侵略戦争に見る法の支配の重要性。
2019年4月のウラジオストックでの初会談の際、コーカサス伝統の短剣で、ロシアがウクライナでの戦争で初めて使用した最新鋭の空中発射型の極超音速ミサイルの名称でもある「キンジャル」を手に取り、金正恩総書記に説明するプーチン大統領(朝鮮中央テレビの記録映画から)
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2022年2月に始まったロシアのプーチン政権によるウクライナ侵略戦争に関して、2024年の年末に2つ驚くべき「事件」が起きました。
まずは、12月25日にロシアのチェチェン共和国グロズヌイに向かっていたアゼルバイジャンの民間航空機がカザフスタン西部で墜落し、少なくとも38人が亡くなった事件。
カザフスタン当局によると、ロシア側は
などと伝えていたそうですが、この航空会社があるアゼルバイジャンの当局者は12月26日、ロシア軍の防空システム「パンツィリ」の誤射が原因とみられると明らかにしました。
12月25日の「墜落事故」の前に目的地のロシア南部チェチェン共和国にはウクライナのドローンが飛来し、アゼルバイジャン当局者によると、パンツィリが迎撃態勢にあったほか、ドローンの航路を乱す電子戦システムが稼働していたことがわかっていました。
そしてこの旅客機はチェチェン上空で被弾後、隣のダゲスタン共和国の空港に不時着できずにカスピ海の上をさまよい、カザフ西部に至って墜落したとアゼルバイジャン当局者は主張したのです。
ウクライナ軍がロシアのクルスク州に越境攻撃。軍司令部も設置。ロシアに侵略されているウクライナが反撃するのは国際法で認められた自衛権の行使であり、侵略と戦争犯罪を続けるプーチン政権に批判する権利はない。
また、アゼルバイジャンやカザフスタンの報道機関は機体の残骸や目撃者の証言から、アゼルバイジャン機はやはりロシアの地対空ミサイルに撃墜された、つまりロシア軍の「誤射」による撃墜ではないかと報道していました。
そこで、アゼルバイジャンのアリエフ大統領とカザフスタンのトカエフ大統領が12月27日に電話で協議し、ロシアのタス通信によると、トカエフ氏は
「事故の全容を多面的、客観的に解明するために全力を尽くす」
と約束、アゼルバイジャンのナビエフ・デジタル開発運輸省も12月27日に
「乗客や乗務員はグロズヌイ上空を飛行中に爆発音を聞いたと報告した。現時点では外部の影響を受けたと考える根拠がある」
と述べ、ロシアのガスボンベ爆発説には
「利害関係者からの情報だ」
として信用せず、この墜落がロシアのミサイルが原因の可能性を示唆、アゼルバイジャンの検察官が同日、グロズヌイに入りました。
アゼルバイジャンによる「対テロ作戦」=ナゴル・カラバフへの戦争が、アルメニア側の「停戦合意」=降伏によって終結。ロシアの侵略=「力による一方的な現状変更」を許せば、世界は戦争だらけになる。
このようなロシア軍の迎撃ミサイルによるアゼルバイジャン機「撃墜説」を巡り、ロシアのペスコフ大統領報道官は12月26日に
「調査結果が出る前に仮説を立てるのは間違いだ」
とコメントを避けていました。
しかし、とうとうたまらず、ロシアのプーチン大統領は12月28日にアゼルバイジャンのイルハム・アリエフ大統領に電話して協議し、
「ロシア領空で悲劇的な事態が発生した」
と「謝罪」しました。
クレムリン(ロシア大統領府)の発表によると、プーチン大統領はアリエフ氏大統領に電話で
「ロシア領空で悲劇的な事態が発生したことを謝罪し、遺族にあらためて誠心誠意から深い追悼の意を示すほか、負傷者の速やかな回復を願っていると伝えた」
とのことです。
ロシア軍によるウクライナ侵略1000日。「ウクライナ国民にとって広範囲にわたる死と破壊、絶望の日々が続いた1000日間だ」(ディカルロ国連事務次長)。世界は今こそプーチン政権に即時撤退を要求すべきだ。
12月25日の墜落について、プーチン氏が公にコメントするのはこれが初めてですが、そもそもプーチン氏のこうした「謝罪」が公表・報道されること自体が異例のことですし、もしアゼルバイジャン機がロシアの主張のように飛行機自体の故障や事故で墜落したのなら、たまたま「故障」が起きた場所がロシア領内でもロシア大統領が謝罪する必要はありません。
まして、同航空機が墜落した場所はカザフスタン共和国の領内なのですからロシアは何の関係もない話のはずです。
この時点でロシアのプーチン大統領がアゼルバイジャンの大統領に「謝罪」したのは、これからの事故原因究明でロシア軍のミサイルによって同機が撃墜されたと早晩明らかになると覚悟したからだと考えるのが自然です。
しかし、この「事故」で一番恐ろしい、驚くべき話はこの後です。
なぜ、チェチェン共和国のクロズヌイに向かっていたアゼルバイジャン機がカザフの西部で墜落することになったかについて、一部のアゼルバイジャンメディアが
「ロシアは防空ミサイルの誤射の痕跡を隠すために同機をカスピ海に墜落させようと考え、対岸のアクタウへの飛行を指示した」
と報道しているのです。
これに対してロシア航空運輸局のヤドロフ長官は12月27日、同機が当初着陸を予定していたグロズヌイの空港周辺は当時、ウクライナ軍のドローン(無人機)攻撃を受けていた上、濃霧に覆われていたと指摘し
「ロシアは国内の別の空港への着陸を提案したが、機長がアクタウに向かうと決めた」
と機長の責任だと責任を転嫁しています。
その翌日にプーチン大統領がアリエル・アゼルバイジャン大統領に謝罪の電話を入れているのですから、今後の調査結果次第では、単なるミスでは済まないロシア軍の関与がさらに明らかになるかもしれません。
さて、もう一つ、痛ましい話があるのですが、12月23日にウクライナが越境攻撃を仕掛けているロシア西部クルスク州での戦闘支援のため派遣された北朝鮮兵が既に3000人以上死傷したとゼレンスキー大統領が公表しました。
韓国の情報機関は、北朝鮮軍の死傷者を1000人と発表し同軍が多数の死傷者を出している原因として、
「不慣れな戦場で前線に送られた」
ことに加えて
「無人機攻撃への対処能力の欠如」
を挙げています。
さらにアメリカのカービー米大統領補佐官は12月27日にこの韓国の発表を追認し、そして私が一番驚いたのは、クルスク州でウクライナ軍との交戦に投入された複数の北朝鮮兵がウクライナ軍への降伏を拒み、自殺したとの報告があると述べたことです。
カービー補佐官は北朝鮮兵は捕虜になった場合に北朝鮮政府が家族に報復するのを恐れたため自殺するのだと指摘しており、過去1週間だけで北朝鮮兵1000人以上が死傷したとの分析も示しました。
【#ウクライナに平和を】北朝鮮がロシア軍によるウクライナ侵略に軍隊を派兵。イーロン・マスク氏がプーチン政権と2年間秘密裏に交渉して親露派陰謀論者のドナルド・トランプ候補を支持。これぞ「悪の枢軸」だ。
同補佐官は
「北朝鮮兵の人海戦術は効果がなく、甚大な犠牲者を出している」
と語ってロシアと北朝鮮の両国軍幹部が北朝鮮兵を
「消耗品」「捨て駒」
として扱い、
「絶望的な攻撃」
を命じていると非難しました。
ウクライナ兵士の命を救うためにウクライナ政府に即時停戦しろと言い募る反米拗らせ・親露派陰謀論者は、自分たちが肩入れするロシア軍兵士の命は何とも思わないのか。
自国兵士の命を顧みない「肉ひき器」戦術でロシア軍がチャシウヤールの東端地区を制圧したが、3カ月で10万人損耗。自国民の命さえ一顧だにしないプーチン政権が占領地でウクライナ人を犠牲にするのは必然だ。
ウクライナのゼレンスキー大統領は12月27日にSNSで、クルスク州でウクライナ軍との戦闘に投入された北朝鮮の兵士について
「最低限の防護で前線に送り込まれた上、捕虜にならないよう自軍側に処刑されるケースもある」
と指摘しています。
そもそもロシア軍が自軍兵士の犠牲をいとわない「肉ひき機」戦略を採っていて、毎日1000人以上のロシア軍兵士が死傷するのも厭わず、ウクライナの陣地に突っ込んでいるのはよく知られていますから、北朝鮮軍の兵士の命はさらに軽く扱われているのはむしろ当然でしょう。
北朝鮮労働党機関紙の労働新聞は12月27日の1面で
「敬愛する金正恩同志にロシア連邦の大統領が祝賀手紙を送った」
と報道し、プーチン大統領が送った425文字の手紙全文を掲載しましたが、その中でプーチン大統領は手紙で6月に平壌で行われたロ朝首脳会談が
「ロ朝関係を新たな質的水準に引き上げた」
「会談の結果として締結された包括的戦略パートナーシップ条約はすべての主要分野での互恵的な双方業務協力を根本的に拡大するための条件を用意した」
と強調しています。
その結果が、ロシアから北朝鮮への金銭や軍事技術の供与の代わりに、北朝鮮人の命をささげるのが
「すべての主要分野での互恵的な双方業務協力を根本的に拡大」
の実態です。
編集後記
グテーレス国連事務総長がロシアやイスラエルが処罰されないと訴え「彼らは国際法を踏みにじり国連憲章を侵害し、国際法廷の判決に目をつぶることもできる。他国を侵略することもできる。でも何も起こらない」と演説
ウクライナメディアによると、ロシアによるウクライナ兵捕虜の殺害や拷問、虐待の報告がここ数カ月で急増しており、その多くは激しい攻防が続く東部ドネツク州で起きているといて、ウクライナ検察当局は11月にもウクライナ兵士捕虜6人が同州でロシア軍に殺害されたと明らかにしていますが、12月も新たに5人の捕虜が殺されている映像が公開されました。
そりゃロシア人の命も北朝鮮人の命も羽毛のごとく軽いものに扱っているロシア軍が、敵であるウクライナ人捕虜の命を重く扱うわけがありません。
しかしもちろん捕虜の処刑は戦争犯罪。
ロシア軍によるありとあらゆる国際法違反行為と戦争犯罪の根本原因になっているのは、国内で何十年も人権弾圧と専制支配をしてきたことの結果なのです。
このような蛮行を無くする抜本的な解決はすべての国で法の支配を貫徹することしかないのは明らかで、ロシア政府によるウクライナ侵略という国連憲章違反もその後の数々の戦争犯罪も全く問題にしない、日本の一部自称護憲派は、「次の戦争」を阻止することに関しては全くのノープラン。
まず彼らは憲法によって人権を守るという国内での立憲主義、国際法の遵守によって国内外での人権保障と平和を達成するという法の支配という、法の基本的で最重要の概念を勉強しなおすべきです。
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アゼルバイジャン旅客機墜落は「ロシア軍の誤射」複数の地元メディアが報じる…38人が死亡
2024年12月27日 金曜 午前8:45 FNN
中央アジアのカザフスタンでの旅客機の墜落について、複数のメディアはロシアの防空システムによる攻撃が原因だったと伝えました。
乗客乗員67人が乗ったアゼルバイジャン航空の旅客機は25日、カザフスタン西部のアクタウ空港付近で墜落し、カザフスタン当局によりますと38人が死亡しました。
ロシアの航空当局は暫定的な情報として、「バードストライク」が原因だと発表していましたが、アゼルバイジャンのメディアは26日、関係者の話として、「旅客機はロシアの防空システム『パンツィリS』の攻撃を受けて墜落した」と報じました。
乗客が公開した映像では、ライフジャケットに小さな穴が空いているのが確認でき、アゼルバイジャンメディアは「機内の映像から乗客2人が破片で負傷したことを確認した」と伝えています。
また、旅客機はアゼルバイジャンの首都バクーからロシア南部チェチェン共和国のグロズヌイに向かっていたものの、グロズヌイをはじめロシア国内の空港で着陸の許可が出なかったため、カザフスタンに進路を変更したということです。
乗客の1人はアゼルバイジャンメディアの取材に対し、「2、3回着陸しようとしたが着陸できなかった」と述べています。
グロズヌイでは25日、ウクライナ軍によるドローン攻撃があり地元当局はロシア軍の防空システムが迎撃を行っていたということです。
アゼルバイジャンメディアは「ロシアがグロズヌイ上空の空域を閉鎖せず、民間航空機の飛行を禁止していなかったのは疑問だ」と指摘。
「故意に攻撃したとは考えないが、ロシア側が旅客機の撃墜を認めて公式に謝罪し、調査を行うことを期待している」と伝えました。
一方、ロシアのペスコフ大統領報道官は26日、墜落原因に関し「調査結果が出るまで仮説を立てることは間違っている」と述べました。
旅客機「撃墜」巡りロシア釈明 死亡機長に責任転嫁
時事通信 外信部2024年12月28日05時22分配信
アゼルバイジャン航空機の墜落現場=25日、カザフスタン西部アクタウ近郊(AFP時事)
中央アジア・カザフスタン西部で38人が死亡した旅客機墜落について、ロシア航空当局は27日、本来の目的地である同国南部チェチェン共和国の空港周辺が、ウクライナによるドローン攻撃で着陸が「非常に困難」な状況だったと釈明した。通信アプリ「テレグラム」で声明を出した。
声明は、航空会社があるアゼルバイジャン側が訴える「ロシア軍の防空システム誤射」には触れていない。空港周辺は濃霧が立ち込めていた上、墜落したカザフ西部への行き先変更は「機長の判断」と主張しており、責任転嫁を図る姿勢がにじみ出た。機長も副機長も死亡している。
アゼルバイジャンの航空会社は27日、「外部からの影響」が墜落の原因になったという暫定情報を発表した。
「撃墜説」を巡り、ロシアのペスコフ大統領報道官は「調査結果が出る前に仮説を立てるのは間違いだ」とコメントを避けている。不信感を示すように、アゼルバイジャンやイスラエルなどの航空会社はロシア便の運航停止を決めた。
ロシア高官「機長がカザフ行き決断」 アゼルバイジャン航空機墜落で証拠隠滅説を否定
2024/12/28 09:25 産経新聞
アゼルバイジャン航空機の墜落現場=27日、カザフスタン西部(ゲッティ=共同)
カザフスタン西部アクタウ近郊で25日に起きたアゼルバイジャン航空機の墜落で、ロシア航空運輸局のヤドロフ長官は27日、同機が当初着陸を予定していた露南部グロズヌイの空港周辺は当時、ウクライナ軍のドローン(無人機)攻撃を受けていた上、濃霧に覆われていたと指摘した。その上で「ロシアは国内の別の空港への着陸を提案したが、機長がアクタウに向かうと決めた」と主張した。タス通信が伝えた。
墜落を巡っては、一部のアゼルバイジャンメディアが「ロシアは防空ミサイルの誤射の痕跡を隠すために同機をカスピ海に墜落させようと考え、対岸のアクタウへの飛行を指示した」との見方を提示。ヤドロフ氏はこうした疑惑を否定した形。
ヤドロフ氏はまた、機長がグロズヌイの空港に2回着陸を試みたものの失敗したと指摘。「ロシアは墜落原因の調査に全面協力する用意があるとカザフとアゼルバイジャンに伝えた」と述べた。カザフ政府は現時点で調査へのロシアの参加を認めていないとされる。
一方、アゼルバイジャンのナビエフ・デジタル開発・運輸相は27日、同機が「外部からの干渉」で墜落したと指摘した。アゼルバイジャン航空も同日、同様の暫定調査結果を公表し、同機が露軍の防空ミサイルなどで撃墜された可能性が高いとする見方を示唆した。(小野田雄一)
プーチン大統領、アゼルバイジャン大統領に旅客機墜落めぐり謝罪 ロシアの責任認めず
画像提供,Reuters
画像説明,アゼルバイジャン航空の旅客機は25日、ロシア領空からカザフスタンに墜落した。38人が死亡した
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は28日、隣国アゼルバイジャンの旅客機がロシア領空からカザフスタンに墜落した事故をめぐり、アゼルバイジャンのイルハム・アリエフ大統領と電話協議し、「ロシア領空で悲劇的な事態が発生した」と謝罪した。ただし、ロシアに責任があるとは言わなかった。
クレムリン(ロシア大統領府)の発表によると、プーチン氏はアリエフ氏に電話で「ロシア領空で悲劇的な事態が発生したことを謝罪し、遺族にあらためて誠心誠意から深い追悼の意を示すほか、負傷者の速やかな回復を願っていると伝えた」。
25日の墜落について、プーチン氏が公にコメントするのはこれが初めて。プーチン氏のこうした謝罪が発表されるのは異例。
クレムリンによると、プーチン氏はアリエフ氏に対して、旅客機が目指していたロシア・チェチェン共和国グロズヌイの空港に繰り返し着陸しようとしていたことや、「当時はグロズヌイ、モズドク、ウラジカフカスなどがウクライナの無人機で攻撃されている最中で、ロシアの防空システムがそうした攻撃を撃退した」最中だったことを認めたという。
ロシアによるミサイルがアゼルバイジャン機に当たったのかどうかについては、クレムリンの発表は直接言及していない。
プーチン大統領の発言公表に伴いロシア政府は、ロシアの捜査当局が刑事捜査を開始したことを明らかにした。アゼルバイジャンもすでに、捜査開始の方針を発表している。
クレムリンは、アゼルバイジャン、カザフスタン、ロシアの関係当局が「アクタウ地域の現場で緊密に協力している」と述べた。
プーチン大統領の発言が発表される前から、アゼルバイジャンの複数の航空会社はすでにロシアの大半の都市へのフライトを停止していた。
アゼルバイジャンの航空関係者は、事故原因の調査が完了するまで運航停止が続くと話している。
「真相を」とゼレンスキー大統領
クレムリンの発表を受けて、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は間もなく声明を発表。「いま重要な優先事項は、真相に関する疑問にすべて答えるため、徹底的な調査を行うことだ」として、ロシアは旅客機墜落について「明確な説明を提供し、偽情報の拡散を止めなくてはならない」と述べた。
ゼレンスキー氏は「写真や動画は、穴やへこみなど、墜落機の機体が受けた損傷を明確に示している。その様子は、防空ミサイルによる衝突があったことを強く示すものだ」として、アゼルバイジャン支援を表明。「近い将来、二国間の接触を強化することで合意した」と書いた。
25日の墜落についてクレムリンはこれまでロシアの関与についてコメントせず、ロシア当局は事故原因調査の結果を待っていると述べていた。他方、ロシアの航空当局は、ウクライナによるドローン攻撃のせいで現場周辺の状況は「非常に複雑」になっていると話していた。
「外から衝撃」「3度の爆発音」
アゼルバイジャン航空J2-8243便は、カザフスタン西部アクタウ近郊に緊急着陸しようとしたが、墜落して炎上した。旅客機はカスピ海を渡ってカザフスタンへ迂回(うかい)するより先に、ロシアの防空システムに迎撃されたと考えられている。
墜落機はチェチェン共和国の首都グロズヌイへ向かっていたものの、霧が発生したため進路を変更して飛行していたと、アゼルバイジャン航空はBBCに説明した。
アゼルバイジャン航空は27日、「外部からの物理的・技術的干渉」が航空機の墜落原因だと、予備調査で示されたと発表したが、詳細は明らかにしなかった。
アゼルバイジャン政府は墜落事故をめぐり、ロシアを直接非難するのを避けていた。プーチン大統領と敵対するのを避けるためとみられる。
他方、アゼルバイジャンの航空専門家らは、旅客機の全地球測位システム(GPS)が電波妨害を受けた後、ロシアの防空ミサイルの破片で機体が損傷したようだと指摘していた。
アゼルバイジャン政府はロシア政府を追及していないものの、同国のラシャド・ナビエフ運輸相は27日、墜落機はチェチェン共和国に着陸しようとした際に「外部からの干渉」を受け、機体の内外を損傷したとの見方を示していた。
ナビエフ運輸相は、「(生存者は)例外なく全員、旅客機が(チェチェン共和国の首都)グロズヌイ上空を飛行中に3度の爆発音を聞いたと証言している」と発言。捜査当局は今後、「どのような武器、あるいはどのようなロケット弾が使用されたのか」を調べることになると述べていた。
客室乗務員のズルフカル・アサドフ氏は、旅客機がチェチェン共和国の上空にいた際に「外から何かが衝突」したと話していた。
アゼルバイジャンのベテラン操縦士、タヒル・アガグリエフ氏は、同国メディアに対し、ミサイルの破片で、機体を制御する油圧装置が損傷したと話していた。「ミサイル自体が機体に命中したのではなく、ミサイルの破片が当たった。ミサイルは機体に到達する前に、約10メートル離れた地点で爆発した」のだという意見だった。
米ホワイトハウスのジョン・カービー戦略広報担当調整官も27日、当該機がロシアの防空システムによって撃墜されたかもしれないことを示す「初期の兆候」をアメリカが確認していると記者団に話していた。
墜落機の操縦士たちは命を落としたが、機体の一部を着陸させることに成功し、29人の命を救ったと称えられている。
(英語記事 Putin apologises over plane crash, without saying Russia at fault)
北朝鮮兵、ウクライナ軍への降伏拒み自殺も 過去1週間だけで千人死傷 米高官が指摘
2024/12/28 06:50
カービー米大統領補佐官
カービー米大統領補佐官は27日、ロシア西部クルスク州でウクライナ軍との交戦に投入された複数の北朝鮮兵がウクライナ軍への降伏を拒み、自殺したとの報告があると述べた。捕虜になった場合、北朝鮮政府が家族に報復するのを恐れたためだと指摘。過去1週間だけで北朝鮮兵千人以上が死傷したとの分析も示した。
オンライン記者会見で「北朝鮮兵の人海戦術は効果がなく、甚大な犠牲者を出している」と語った。ロシアと北朝鮮の両国軍幹部が北朝鮮兵を「消耗品」として扱い、「絶望的な攻撃」を命じていると非難した。
カービー氏は、ウクライナへの追加軍事支援をバイデン大統領が数日中に発表することも明らかにした。ウクライナ侵攻を続けるロシアのプーチン大統領が「交渉による解決に全く関心がない」と指摘し、戦闘終結に向けて譲歩することはないとの見通しを示した。(共同)
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