南米、アタカマ海溝の深海7,902mの暗黒の中で、まるで牙のような鋭い前足を持ち、高速で泳ぐ真っ白い奇妙な生物が4体発見された。「超深海帯」と呼ばれる深海のさらに下の領域は、生物にとっては厳しすぎる極限の環境だ。そこで初めて発見されたのが、端脚類(エビ類に似た甲殻類の仲間)の一種だ。しかも体長は4cm近くあり、端脚類の中では大型だ。この新種の捕食者は、アンデス地方の言語で「暗闇」を意味する「ドゥルシベラ・カマンチャカ(Dulcibella camanchaca) 」と命名された。深海のさらに奥底に存在する冥界世界「超深海帯」 […]